離婚後の「養育費」と「親子交流」について
更新日:2026年3月26日
こどもの健やかな成長のために
こどもにとって、父母の離婚はとても大きなできごとです。
こどもがこれを乗り越えて健やかに成長していけるよう、離婚するときに親としてあらかじめ話し合っておくべきことに、「養育費」と「親子交流」があります。
養育費とは
養育費とは、こどもを監護・教育するために必要な費用のことをいいます。
一般的には、経済的・社会的に自立していないこどもが自立するまでに要する費用を意味し、衣食住に必要な経費、教育費、医療費などがこれに当たります。
親のこどもに対する養育費の支払義務(扶養義務)は、親の生活に余力がなくても自分と同じ水準の生活を保障するという強い義務(生活保持義務)だとされています。
こどもがいる夫婦が離婚する場合、基本的にはどちらか一方が親権者となってこどもを養育することになりますが、離婚により親権者でなくなった親であっても、また、こどもと離れて暮らすこととなった親であっても、こどもの親であることに変わりはありませんから、こどもに対して自分と同じ水準の生活ができるようにする義務があります。
こどもに対し、親としての経済的な責任を果たし、こどもの成長を支えることは、とても大切なことです。
親子交流とは
「親子交流」とは、こどもと離れて暮らしているお父さんやお母さんがこどもと定期的、継続的に、会って話をしたり、一緒に遊んだり、電話や手紙などの方法で交流することをいいます。
こどもは、父母の離婚という大きなできごとを経験して、「自分が悪いことをしたのでこんなことになってしまったのではないか?」、「自分を嫌いになっていなくなってしまったのではないか?」などと不安な気持ちになったりします。親子交流は、そんなこどもに、父母それぞれの立場から、「あなたが悪いんじゃないよ。」、「離れて暮らしているけど、どちらの親もあなたのことを好きなんだよ。」という気持ちを伝えていく一つの方法です。
離婚によって夫婦は他人になっても、こどもにとっては父母はともにかけがえのない存在です。親子交流は、そんなこどものために行うものです。こどもは、親子交流を通して、どちらの親からも愛されている、大切にされていると感じることで、安心感や自信をもつことができ、それが、こどもが生きていく上での大きな力となります。
※法務省パンフレット「こどもの養育に関する合意書作成の手引きとQ&A」から抜粋
民法等の一部を改正する法律(父母の離婚後等の子の養育に関する見直し)について
令和6年5月、民法等の一部を改正する法律(令和6年法律第33号)が成立しました(同月24日公布)。こどもの利益を確保するため、離婚等に伴う親権・監護・養育費・親子交流など、子の養育に関するルールが改正されました。令和8年4月1日に施行されます。詳細については、法務省ホームページをご確認ください。
民法改正のポイントは以下のとおりです。
1.親の責務に関するルールの明確化
親権や婚姻関係があるかどうかに関わらず、こどもを育てる責任と義務が明確化されました。
(1)こどもの人格の尊重
こどもが心も体も元気でいられるように育てる責任があります。こどもの利益のため、意見をよく聞き、人格を尊重しなければなりません。
(2)こどもの扶養
こどもを養う責任を指します。こどもが親と同じくらいの生活を送れる水準でなければなりません。
(3)父母間の人格尊重・協力義務
こどものためにお互いを尊重して協力し合うことが大切です。
違反した場合は、親権者の指定又は変更の審判、親権喪失又は親権停止の審判等において、その違反の内容が考慮される可能性があります。
次のような行為は、このルールに違反する場合があります。
・暴力や相手を怖がらせるような言動
・他方の親によるこどもの世話を不当にじゃますること
・特段の理由なく他方に無断でこどもの住む場所を変えること(※暴力等や虐待から逃げることはルールに違反しません。)
・特段の理由なく約束した親子交流の実施を拒むこと
(4)こどもの権利のための親権行使
親権は、こどもの利益のために行使しなければなりません。
2.親権に関するルールの見直し
離婚後は、父母両方が親権を持つ【共同親権】の定めをすることも、父母どちらか一方だけが親権を持つ【単独親権】の定めをすることもできるようになります。
(1)親権者の定め方
<協議離婚の場合>
父母が話し合いにより親権者を父母両方とするか、どちらか一方とするかを決めます。
<協議が調わない場合や裁判離婚の場合>
家庭裁判所が、父母とこどもの関係や父と母の関係などのさまざまな事情を考慮した上で、こどもの利益の観点から、親権者を父母両方とするか、どちらか一方にするかを定めます。この裁判手続では、家庭裁判所は父母それぞれから意見を聴かなければならず、こどもの意思を把握するよう努めなければなりません。次のような場合には、家庭裁判所は単独親権の定めをすることとされています。
・虐待のおそれがあると認められるとき
・DVのおそれやその他の事情により父母が共同して親権を行うことが難しいと判断された場合
※身体的な暴力を伴う虐待・DVだけとは限りません。
※これらの場合以外にも、共同親権と定めることでこどもの利益を害すると認められるときは、家庭裁判所は単独親権と定めることとされています。
(2)親権の行使について(共同親権の場合)
日常のことは一方の親で決められる
毎日の生活に必要なこと、例えば食事や着る服を決めること、短い旅行、予防接種や習い事などは、父母のどちらかで決めることができます。
大切なことは父母2人で話し合う
こどもの住む場所を変えることや将来の進学先を決めること、心と体の健康に大きな影響を与える治療やこどものお金の管理などについては父母が話しあって決められます。なお、父母の意見が対立するときには、家庭裁判所で、父母のどちらか一方がその事項を決められるようにする裁判を受けることもできます。
一方の親が決められる緊急のケース
こどもの利益を害するおそれがある場合には、日常の行為に当てはまらないケースでも父母の一方が単独で決めることができます。個別の事情にもよりますが、例えば、緊急のケースとしては、次のような場合があります。
※DVや虐待から逃れるために引っ越しをする場合
※病気や怪我などで緊急の治療が必要な場合
問い合わせ
小城市役所 こども家庭課(こども家庭センター)(西館1階)〒845-8511 佐賀県小城市三日月町長神田2312番地2
電話番号:0952-37-6107 ファックス番号:0952-37-6162
メール:kodomokatei@city.ogi.lg.jp
※「用語解説」に関するご質問・ご要望は、Weblioへお問い合わせください。